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風俗インタビュー「Youは何しに風俗へ?」東京VIP:菅田店長 第1回

2017年03月07日 14:39
昨年、札幌の風俗体験談ブロガー『じゃんぽけさん』を取り上げ、風俗客インタビューとして大きな反響を頂いた『Youは何しに風俗へ』であるが、実はこの企画は風俗客のみを対象としたものではなく、風俗店経営者、スタッフ、風俗嬢と、風俗業界に関わる人達にお話を訊きたいと考えている。

今回は東京で風俗店を経営する、若き経営者を取り上げたいと思う。



2016年6月下旬、かつてボクが取材した名古屋在住の現役風俗嬢が、『次に上京する機会があれば是非取材して欲しい風俗店経営者がいる』と助言してくれた。
ツイキャス(動画の生放送配信サイト)で【超店長】と名乗り、自分が経営している風俗店の話や、風俗への自分の想いを連日長時間発信し、Twitterやツイキャス界隈ではカリスマ風俗経営者として知られている人物だという。
ボクは彼女に依頼して【超店長】を紹介してもらい、2016年7月22日、東京・錦糸町にある【超店長】経営のデリバリーヘルス『東京VIP』の事務所を訪問し、お話を伺ってきた。

【超店長】こと彼の名前は、菅田恭平。年齢は25歳(インタビュー当時)である。


--菅田さんのご出身はどちらですか?

「東京都足立区です。亀有と綾瀬の間ですね」

--風俗に入るまでの職歴をお聞かせ下さい。

「中学を卒業後、高校は入って1~2ヶ月位で辞めちゃって、最初は仕出し弁当の店で営業で入ったんですよ。その会社は情熱大陸とかで特集されるような注目企業で、若いやつを積極的に採用していたんです。
そこで営業の仕事を教わりました。その会社にいたころ、天王州に同業他社がシェアを握っていたビルに営業をかけてたんですけど、1階から28階まで全部うちの会社に切り替えてもらったんです。そこで達成感を味わっちゃって、またイチから挑戦したくなって同業の小さい会社に移りました。
そちらの会社では新しい配送コースを作ったことなどで仕事が認められて、課長・部長と次々と役職を付けてもらったんです。そこでまた達成感を味わっちゃって、まだ見たことがない景色が見たくて会社を辞めたんです」

--それで、風俗の世界へ?

「デリヘルをやっている先輩がいて『手伝え』って言われて、合間合間でちょくちょく手伝うようになったのが始まりです。でも本格的に僕自身が女の子を抱える仕事を始めたのは19歳の時、西船橋のおっぱいパブで働いた時です。右も左も全くわからない未経験の状態で、ボーイとして入店したのですが、女の子がいっぱいのお店に華やかさを感じたんですよね。
その時の僕は六本木の店舗で働きたくて、そちらの店へ面接に行ったんです。面接官の人には気に入ってもらえたのですが、『西船橋が今ガタガタだから、西船橋へ行って来い』って言われて…。心のなかで僕は『六本木で働きたかったんだけどな…』と思いながら(苦笑)、迎えに来た車に乗せられて、そのまま意中でない西船橋の店舗に連れて行かれました。
そこから僕の教育係の上司に仕事をイチから教わりながら、働き始めたわけです」

--実際に働いてみて、どうでした?

「最初の頃の僕は正直、女の子が非常に怖かったんですよ。『下っ端は女の子と話すな』というのがその店の教育方針だったみたいで、『お前の立場は、女の子が吹いたら飛ぶような存在だからな』っていうのを刷り込まれ過ぎたんですよ。
『挨拶以外の会話を絶対にするな』と…。お店ではそんな感じで、雑用からスタートしたんです」

--それで、おっパブで段階を上がっていったわけですか。

「そうです。僕はどうせ働くなら一生懸命やっちゃうタイプだし、教育係の先輩も厳しい人で、ずっとマンツーマンで教えてくれてたんです。でも先輩はすごい理不尽な人で、本能的に仕事ができちゃう人なんですよ。接客もすごい上手いし、女の子もちゃんと出勤させる。でもそのロジックは解ってない。結構当たりもきついんです。だから僕が出来ないと凄く怒るんですよ。
たとえば僕が延長を取り逃しちゃう時とか、お客さんがお財布の中にお金がないのだから、どう足掻いたって無理じゃないですか。なのに『いくらでも延長を取る方法があるだろう』って。
でも不思議と馬が合って、僕が『アニキ』って慕っていくようになったんです。
この店は大きな有名グループに属していて、昇格の段階が決まっているんですよ。半年に1回上司の査定があって、それが通って社長と面接して承認が降りると1歩上がれるんです。店長の下クラスになると10年選手がゴロゴロいるような古い体質の店でしたけど、先輩がとても部下思いの強い人で、僕を2段飛びとかでムリヤリ役職を付けてくれるんです。上が反発してきたら『だったら俺が辞めるからコイツを上げろ』って言って守ってくれたんですよ。
その先輩と2人でどんどん上を弾いちゃって、後半は先輩と僕2人の店みたいになって。次は社長っていうところまで登ってたんですよ。『ガタガタだった西船橋のお店をグループで1番の売上にのし上げた』僕らが持っていた展望は、新しいお店を出して任せてもらうってことでした。でも会社側の答えは、当時グループ内にいた2人の社長の内、どちらかが辞めたらその椅子をやるってことだったんです。
僕の意志は関係なく、辞めるか辞めないかわからない社長の意志次第で処遇が決まるってことが、僕はスゲェ気に入らなくて、それで『お疲れ様でした』って、2年ほど在籍したおっぱぶの店を辞めました」

--おっぱぶで働く中で、一番苦労されてた点はどのようなことですか?

「女の子の管理には苦労しましたね。僕が得意な業務はいくつかありましたけど、女の子の担当がグループの中でズバ抜けて上手かったんですよ。キャバクラなどでの担当は普通は10人位だと思いますが、僕の場合は90人から100人位の女の子を抱えていたんです。18歳位のクソガキみたいな女の子も中には居て(苦笑)、30分くらい平気で遅刻してきて『怒ってるぅ~?』とか言う。僕の上司は結果しか見ない人で、女の子がどうだからって関係なく、結果を見て僕を叱りつけて来るんですよ。その人は女の子には何も言いませんけど、当欠が10人出ましたってなると、僕がめちゃくちゃ怒られる。たとえば金曜日となると、女の子を50人位集めるんです。シフトを見て45人という予定だと、『金曜日で45人なんておかしいだろう。50人集めろって言ってんだろう!!』って僕が怒られる。どうしようって思うわけですよ。それであの手この手であと5人を集めるわけです」

--具体的に、『あの手この手』ってどんなことをするわけですか?

「たとえば女の子のデートをキャンセルさせたりとか(笑)」

--結構ムチャをしますね!?(笑)

「勘違いさせちゃったら、また嫌われてしまいますし、『アイツうざい』って言われてた担当も実際にいたので、嫌われずに好かれたまま協力してもらうってことには苦心しました」

--好かれたままっていうのは、確かに重要ですよね。

「強制ではなくて、女の子が自分で『じゃあ出てあげるよ』って言ってくれるように持っていくんですよ」

--まさに中間管理職ですね…。

「とくに飲み屋は年末がマジで忙しいんで、12月の10日から30日まで毎日が金曜日のつもりで集めろって…。全部連勤してもらったりとか、女の子も休めないわけですよ。かといってそれで終わるわけではなくて、『1月2日から営業が始まるので出てこい』っていう話をしなければならない。でも『気分が悪い・熱が出た』って当欠の電話がかかってきて、半々の確率ですけどそれが嘘だった場合にはなんとか出させなきゃいけない。出させて気分悪くさせてヘソ曲げさせてもいけない。だから機嫌を取り直して…と」

--大変だなぁ…。

「あとは料金とかお客さんとのトラブルですね。僕が居た店は自動延長のシステムで、女の子に直接チップを払う店だったんですよ。それでお客さんが女の子にいくらチップを払っても、お店の会計は別なわけなんですよ。ショータイムごとに毎回女の子にお金を払ってるから、帰るってなったときに平気でそのまま帰っていこうとするわけですよ。でもお店の会計は残ってますよって言うとブチ切れる。もちろんボッタクリの店じゃないから、入店時にエントランスでこんこんと店のシステムを説明するわけですけど、お客さんはお酒を飲んでるし、自動延長で楽しくなってるから忘れちゃってる。それでトラブルになるってことがよくありましたね」

--それで、おっぱぶを辞めて以降は?

「先輩がやってるデリヘルや、ほかにも女の子を集めている業種に、女の子を供給するお手伝いをしていました。それと求人のクロージングだったり、グジャグジャになってるセクキャバに入って女の子の教育をしなおしたり、出勤を安定させたり、在籍を増やして退店を遅らせたりというようなコンサルティングも手がけました。といっても個人的にお手伝いをしただけで、本格的に手がけたわけでもないですけどね。
でもどこかに所属して腰を落ち着けて仕事をしようと思って、AVプロダクションの面接を受けて働き始めたんです」

--AVプロではどのようなお仕事をされてたのですか?

「女の子の面接などを任されていました。2年ほど経った頃、そのプロダクションの会長と飯食ってる時に『店をやりたいんですよ』って話をしたんです。最初はプロダクションで店が出せないかと提案したんです。でも会社がリスクを好まなくて、『お前がやれば』っていう姿勢だったので、だったら独立して僕がやるということで、東京VIPを立ち上げることになったんです。僕としては会社でやるのも自分でやるのも、どちらでもよかったんですよ。ただ会社の一部署でやったほうが、好き勝手暴れられるんでやりやすいなと思いましたけど」



菅田さんは仕事を覚え、そして廻していく才能にとても長けていて、営業の仕事でもアダルト業界の仕事でも瞬く間に出世していったようだ。
そんな菅田さんがついに、自分の店『東京VIP』を錦糸町に構えることになる。
次回は、『東京VIP』の戦略と方向性についてのお話である。

この記事の著者:吉岡優一郎

1964年2月23日生まれ ノンフィクション作家。PHPプログラマー。1996年より20年にわたり風俗業界に関わっている。
風俗情報ネットラジオ番組『フーゾクリンクラジオ』を2002年にスタート。
その縁でインターネットラジオ局『レディオ与一』『淫らなラジオ 淫らじ』を設立し、両局で局長を務める。
著書に『風俗嬢のホンネ』『もっと風俗嬢のホンネ』『風俗嬢たちのリアル』『ベテラン風俗ライターが明かすフーゾク業界のぶっちゃけ話』『ワケありな風俗嬢たち』(いずれも彩図社)がある。
ミリオン出版『俺の旅』、Webマガジン『FenixZine』などで連載記事を執筆中。
おもにインタビュアーとして活躍の傍ら、体験取材や旅行記、風俗店アドバイザーとしても実績がある。
 

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